セフトンさん  ICON26B.GIF - 2,668BYTES


グローブ座で健ちゃんの舞台がある、というので申し込んだら
思いっきり平日の夜が当たった。
おかげでぬーとぱんたさんは、会社を(ズル)休まなくちゃいけなかった。
でもまあ、かわいい健ちゃんを凝視出来るんだからそこは必要悪(?)

ただタイトルが「STALAG17〜第17捕虜収容所〜」という
重い雰囲気を漂わせていたからすっごく不安でした。
タイトルから戦争ものだということはすぐにわかるし
戦争ものって絶対に重いメッセージが込められてるし
絶対に人が殺されるし、
去年観た坂本さんの舞台がめっちゃ怖かったし・・・・(^^;)
またあんな暗いストーリーだったらイヤだな〜〜・・・
などとぐるぐる考えていたけれど
舞台が始まってしばらくしたらそんなに怖くない事がわかったので一安心。
しかも席が左の端っこだったけれど
前から2番目で、舞台セットの健ちゃん演じるセフトンのベッドのまん前。
セフトンは、劇中ほとんどそのベッドの上か横の椅子にいたので
健ちゃんをじ〜〜〜〜っと間近で堪能。
セフトンガムを噛んでる音が普通に自分の耳でじかに聞こえるなんて
なんてエロいの・・・イヤ、近いの(笑)
ストーリーは、全体的にわかりやすくて笑うところもありました。

舞台は、第二次世界大戦下。
ドイツ軍占領地域に収容されているアメリカ兵達の駆け引きを描いたもの。

キャストは

セフトン 健ちゃん
プライス 袴田吉彦
ダンバー 小林十市
シュルツ 田中幸太朗
エーベルバッハ大佐 斎藤洋介
その他アメリカ兵の皆さん

セフトンアメリカ兵は、ドイツ軍の捕虜。
10人一部屋で生活していて
毛布も不潔だし食事も最悪。
もちろんシャワーは無くて数ヶ月に1回ノミ取り粉をかけられるだけ。
捕虜だから仕方ないけど、でも部屋の中では意外と自由。
ドイツ軍の皆さんにワイロを渡してタバコを買ったり
セフトンは、女性まで(^^;)
で、そんな中、脱走を図った部屋の同士が殺された。
どうやら部屋の中にドイツ軍に情報を漏らすスパイがいるらしい。
部屋のリーダーホフマンや副リーダーのプライス
仲間の統制を図ろうと努力しているが
部屋の中でも単独行動が多く、
他のみんなとなじまないセフトンにスパイの容疑がかけられていた。
そんなセフトンは、自分を疑う仲間に
「オレがここに収容された日に毛布や靴が無くなった。
この部屋の誰かが盗んだんだろう?
だからオレは、自分だけを信じることにしたんだ」と言った。
そんな中へ新たな捕虜ダンバー達が連れられてきた。
ダンバーセフトンは、偶然にも同郷だった。
部屋の仲間達は新たな仲間を歓迎したが
セフトンだけは「こいつは金持ちだ。親が金を積んで兵役から逃そうとした」
などと、けんか腰。
最初は、とりあわなかったダンバーだが「僕は、君に何かしたか!?」と怒り出し
セフトンは、ますます部屋の仲間から嫌われ、スパイに祭り上げられていった。
そんな中、ここへ護送中にダンバーが知恵を働かせて軍用列車を爆破したという話が
またまたスパイからドイツ軍にもれ、ダンバーは尋問のために連れて行かれてしまった。
「お前がスパイなんだろう!」
夜中にセフトンは、仲間数人に暴行を受けた。
傷だらけになったセフトンにリーダーは「みんなを止められずにすまなかった」と
謝ったが、セフトンは一人「この中の本当のスパイを見つけてやる」と心に決めた。
部屋には、定期的にドイツ軍のシュルツ伍長が見回りに来ていた。
そのシュルツが部屋の一角に隠してある紙片をそっと持ち去ったのを
ベッドの陰で見ていたセフトン
「見つけたぞ・・・!!」
スパイは、自ら安全部長を名乗り、部屋のみんなの情報を一括して管理していたプライスだった。
プライスは、実はドイツ軍が送り込んだスパイで
みんなに「変わったことがあったらなんでも報告するように」と善人の顔をして
自然に情報を聞き出していた。
その情報は、みんなの目を盗んでストーブのそばの壁の隙間に紙片で押し込むようになっていて
みんなが作業に駆り出されて部屋がカラになると
シュルツがメモを受け取って上司に伝えていたのだ。
それを見つけたセフトンだが容疑が自分にかけられているし、
「信用」という面からいえば自分が圧倒的に不利。
プライスの悪事をみんなに訴えても自分の疑いは晴れそうも無い。
どうしたらいいかを考えていたときチャンスがきた。
たまたまプライスが不在のときに
ダンバーが一時的に部屋に帰されたのだ。
帰された、というより列車爆破の容疑で今よりももっと
酷い収容所に移されるために荷物を取りにきたのだった。
このまま行けばダンバーは確実に殺される。
部屋の仲間達は、いちかばちかでダンバーの脱走を計画する。
以前脱走に失敗し、殺された仲間を思い出し、
消極的なリーダーを仲間達が説得し脱走計画を練った。
「まず、ダンバーを一時的に隠す。シュルツが部屋から出て行ったら
窓から逃げて、ドイツ軍の目が向いていない場所を走る。国境まで逃げる」
と、大まかな計画を立てた。
ダンバーを誘導する役割をプライスがかって出ようとするが
セフトンが巧みに話術でそれを阻止。
「この計画は失敗する。スパイがいるからな。」
その言葉に仲間達は怒り「お前がスパイだろう?」と攻めた。
すると今度は、プライスがさりげなく
「リーダー、ダンバーは、ドコへ隠すんだ?安全部長として聞いておかなければ」と聞く。
そこへセフトンがすばやく口を挟んだ。
「リーダー、言わないほうがいいぞ。俺がスパイならドイツのやつらにバラすから」
飛び掛ってきそうな勢いのプライス「計画が成功するまでお前がオレを見張れよ」
部屋の仲間は、「そうだよな」と納得(笑)
いよいよシュルツがダンバーを迎えにきたけれど
ワインを飲まされて酔わされて、みんなと騒いでいるうちに
リーダーは、まんまとダンバーを連れ出すことに成功。
くやしがるプライスセフトンは、してやったり、と笑みをうかべた。
ダンバーが消えたことに気付いたシュルツが慌てて部屋を飛び出して行き、
部屋の仲間は、喜ぶが、プライスは落ち着かない。
そこへ怒ったエーベルバッハ大佐がやってきて
リーダーを拷問し、ダンバーの居場所を聞き出そうとしたが
リーダーは、「知らない」と口をわらなかった。
怒った大佐は、「明日この棟をとり壊す。部屋が無くなってこの寒空の中耐えられるか?」
吐き捨てて部屋を出て行った。

そしてリーダーは、トイレに隠していたダンバーを連れて戻ってきた。
そしていよいよ脱走劇がはじまるが、
セフトンは、プライスがスパイだとここでみんなに打ち明けた。
セフトンの言うことが信じられない仲間達だったが
ついに、部屋で一言も口を開かなかった心に病をかかえる捕虜ホーニーが叫んだ。
「歌ってた・・・・!!クリスマスに・・・!!ドイツ語で!!」
ホーニーは、言葉を発せず、いつも自分のベッドにじっとしていながら
セフトンが無実だということと、プライスが怪しいということを
ちゃんと見ていた。セフトンに強力な見方がついたのだ。
ここで形勢逆転。
一転スパイ容疑は、プライスに。
それまでセフトンを攻め続けた仲間達が疑いの目をプライスに向けると
プライスは、必死に「オレがスパイ?冗談だろう?」と取り繕ったが
セフトンの「じゃあお前に聞く。ミッキーマウスの彼女の名前は何だ!?
というアメリカ人ならダレでも知っている常識でつまずいたプライス
「・・・(ミッキーの)・・・彼女を知らないのか・・・?」

ここでセフトンダンバー逃亡計画を発表した。
「ダンバーとオレが一緒に行く。
部屋から脱出後5分後にスパイを部屋の外に放り出せ。
見張りの目がスパイに向いたところで手薄になった所から脱出する。
その途中でダンバーが列車を爆破したのと同じ手で火薬庫を爆破してやる」

ダンバーを逃がすためにプライスをおとりにしようというのだ。
もちろん仲間達は、二つ返事。
だが理性的なリーダーだけは
プライスをおとりに・・・?そんなことをしたら彼は見張りに殺されるぞ。
夜、部屋から外出は禁止だから・・・」
「リーダーは、ダンバーセフトンが殺されてもいいのか!?
前に脱走した2人が殺されたのだって、プライスが密告したからなんだぞ!!
悩むリーダーを残してダンバーセフトンは、仲間に見送られ、地下のパイプを降りて
脱走計画を実行した。
計画の5分後が迫り、命乞いをするプライス
リーダーが決心したように叫んだ。
「そいつを外に放り出せ〜〜〜〜〜!!!」
次の瞬間、ドア越しにプライスの叫び声と銃声が響いた。
そしてしばらく沈黙した後、敷地内の弾薬庫から火柱が上がるのを
仲間達は、大喜びで見ていた。

と、ストーリーがわかりやすかったのと
そんなに残酷なシーンは無かったから楽しめました。
捕虜と言っても自由に動き回ったり、どこからかラジオを物々交換で仕入れてきて
みんなで聞いて楽しんだり、粗末な食事は、かわいそうだったけれど
そのほかは、仲間と一緒に故郷の思い出を話したり
見回りに来るドイツ軍のシュルツと親しく話したり、
意外と自由に見えました。
それでも捕虜って辛いだろうな〜〜。
セフトンは、そんな中でも捕虜仲間の輪に入らず
「信じられるのは自分ひとり」と決めて孤独に生きてた。
でもまあ、あたしが男で捕虜だったら、あたしもセフトンと同じ生き方したかも(笑)
捕虜になってまでリーダーやら安全部長やらの下で規則正しく生活したくない(笑)
どんなに規律を作っても結局は、ドイツ軍の捕虜だしね(^^;)
健ちゃん演じるセフトンは、ほとんど笑わないしいつも部屋の仲間をバカにしている印象。
そんなセフトンさんが、ぬーの目の前でイスに座っているだけで、もうドッキドキ(笑)
健ちゃんは、やっぱりかわいいわ〜〜(*^^*)
それにしても健ちゃんの舞台は、暗いというか静かなのが多いな。
大笑いするような軽快なストーリーってのがない。
いつかは、コメディーもやって欲しい。