博 のりんご
博の舞台「りんご」を観に行ってきました。
銀座なんてめったに行かないから
歩いてて久し振りにドキドキした(笑)
博の舞台は、いくつか観ているんだけど
今回は、実在している人物の舞台だというし
なんとな〜く昭和の匂いがしてたから
「どうしよう・・・つまらなかったら」などと
ヘンな事を考えてしまいました(笑)
ストーリー
1970年、東京で会社勤めをしていたアキノリ(博)は
青森の兄が自衛隊に入隊してしまったため
急遽、実家のりんご農家を継ぐことになり帰郷。
だけどわずかな期間で兄が自衛隊を断念して帰ってきたため
実家では、用なしに(^^;)
それで、同級生のミチコのりんご農家へ婿養子に行くことになる。
当時、青森のりんご農家では1年に6回の消毒があたりまえだった。
でもミチコは、農薬に弱くていつも手が赤くかぶれていた。
アキノリは、そんなミチコのために無農薬でりんごの栽培を始めた。
最初の数年は、まったく実をつけないりんご畑。
周囲は、アキノリの行動を疎み
また、アキノリの畑から出る害虫の被害に怒る
近所からの締め出し、抗議。
それでも無農薬をあきらめないアキノリと
周囲の冷たい仕打ちに黙って耐える家族。
あまりのストレスで心を病んでいくアキノリ達。
どうにもならないと悩んだ末に一度は自殺も考えたアキノリだったが
山で木々が元気に育っているのに気づき
土が元気だと木々も元気になるという結論に達した。
無農薬を始めて8年目で初めてりんごの木に実がなった。
たった1個だったが、家族が報われた日だった。
なんだかストーリーをまとめると短いな(笑)
でも本当にそんなに大きな仕掛けもなくて
普通にりんご農家にの日々が過ぎていくのを
横で見てる、という気になりました。
素朴なりんご農家の婿養子アキノリは、博にぴったり。
初めは東京帰りで少し標準語に近いしゃべり方をしてるんですが
婿養子になってからは、青森弁まるだし(笑)
でも寛大な家族だな〜、と思った。
だって長年続いてるりんご農家を
婿養子がいきなり無農薬で栽培しようと方針転換したのに
じっとガマンしてやさしく見守ってる。
たとえ近所から白い眼で見られようと
家の前でいやがらせされようと黙って耐えてる。
まあ、それもミチコを思いやるアキノリの気持ちを
知ってるから出来たことだとは思いますが。
ミチコ役のサトエリは、トニセンさんとの共演は、ドラマをいれて3回目かな?
今回の役は、耐える妻。かわいかった。
母親に「あたしが女だったから婿養子とらなくちゃいけなかったのが悪い」と
自分を責めたり、
無農薬にのめりこむ夫を影で支えてガマンしているうちに
精神バランスを崩しても、なおアキノリを信じていた。
昭和の時代の奥さんは、立派だねえ。
自分だったら耐えられない。
あんなにキツイんだったらいっそのことりんご農家をやめて
普通に会社員でもやっていれば楽なんじゃないかと本気で思う。
でもこの木村アキノリさんの努力があったから
今、私達は安全なリンゴがあたりまえのように食べられるんだなあ。
パンフレットの木村さんのインタビューを読んで
そしてヒロシの舞台を観て、おいしいリンゴが食べたくなりました。