東亜悲恋再び  表紙へ。  読みたくなかったら戻ろう。

最初チケットが当たったとき「一階D列」ってことでぱんたさんと「うっそ〜。オケピがなけりゃ、最前列よ!」と喜んで会場に行ったら「...ちっ...☆ オケピつぶれてないじゃん。また前から4列目じゃん」←(^^;) 
そう、今回もまたまた『最前列ゲット』という金字塔は夢の果てへ消えました。でもここ「彩の国さいたま芸術劇場」はキャパが776席で、ぱんたさん&ぬーさんがお出かけしてきた各会場のなかでは小さい規模ですね。埼玉といっても与野本町にあって、都心からすこ〜し離れたところで、駅周辺が落ち着いててのどか(^^) 建物は変わった形でしたが決して町並みから浮く事も無く、中も落ち着いた感じで、大変気持ちよく観劇できました。
(ただし、小規模な会場のせいか、開演直後に遅れて入ってくるお客さんの足音が響く響く。思わず『うるさいな〜。役者が演技に集中できないじゃん。』とか余計な心配をしました)

去年の再演という事で、内容はわかってたからゆっくり落ち着いて見ることが出来ました。
在日韓国人と日本人のかなわなかった友情と、青春の恋と、いまなお残る「人種差別」がストーリーの軸でした。(ほら、これだけで重いでしょ?)
イノッチは「井原快彦」(笑)っていう野球嫌いなスポーツ記者役で韓国へサッカーの取材に行くの。そこで通訳のバイトしてる韓国人の女子大生のミナ(SESのシューちゃん)と出逢って、お互いの人種差別と葛藤しながらも惹かれあっていくんだけど、イノッチが過去に在日韓国人の友人と、その妹で恋人をいっぺんに失うという辛い体験をしていて、いまいち韓国になじめない。ミナ達韓国人は、子供のころから韓国が日本にどんなにひどい事をされてきたかを教え込まれているので、こちらもいまいち日本人を信用できない。
そんな2人のもどかしさが切なかったね〜。

でも、最後に悲しい別れをした韓国人の岩本(Jrの横ちょ)と再会して、実は恋人だった岩本の妹マリコは今も元気だってことを聞かされて、長い間胸につかえていたものが一気になくなった井原は、ミナの元へ。
で、なんとなくハッピーエンド。

今回驚いたのは出演者が一人も変わっていなかったこと。再演だと、誰かしらメンバーチェンジしちゃうことが多いのに、去年と一緒。そのせいか、みんな去年より一層和気藹々としていたような。イノッチは舞台って映えるね〜。なんか声が通るからかな、V6やってるときよりも(失礼)舞台のほうが輝いてるみたい。シューちゃんは髪を切っちゃって、今回どうするのかな?って思ったらちゃんとつけ毛でした(笑) そして今回もかわいかった。(とくにマリコがイノッチにタオル渡してハケてくときの歩き方が)

シリアスなストーリーの中にも笑いがちりばめられて(というよりみんなのアドリブね)、たくさん笑いました。ひでき君の未成年の主張「今日の昼の弁当の井原の卵焼きを食べたのはオレだ。こいつは甘い卵焼きが好きだ」というバクロもあったり、シューちゃんに無理やり下品な「イハラ、イハラ」のアドリブを強要したり。←でも、イノッチのあのアドリブを受けてたつシューちゃんはすごいと思いました。スカートはいてたのに(^^;)
ヒデキ君といえば初めて岩本の自宅へ行ったとき、岩本に気づかれないようにベンチの影でバケツをかぶってイノッチに馬乗りにされた姿がおかしかったね〜。岩本(横ちょ)は、それが面白かったらしく、しばらくセリフを言わずにその姿を見つめていた(場内も爆笑) そしたらタカシ君は「...ぶっ...。げほっげほっ」と苦しみだし(笑) イノッチが「おい!(セリフが)遅せぇんだよ! 苦しんでるだろー?死んじゃうだろー?」とツッコンだ(しかし、ヒデキ君の上に馬乗りになり、苦しめていたのはイノッチ本人だ)

あと、なぜか横ちょがグラウンドでイノッチに恋の相談を受ける場面で「ふっふっふ...」と声を出して笑い出して進行が止まったり、お父さん役のとめさんのランニングの絶妙な着こなしと酔っ払いの演技にも笑いが起きたりと、めっちゃ楽しい舞台でした。

こんなに笑わせてくれた舞台でも、ストーリーの核心では何度も泣いたよ。野球部がイッチ団結する場面。マリコが手紙を読んで伊原に別れを告げる場面。岩本との再会...。

あっという間に舞台は終わり、最後にイノッチとシューちゃんの「One」で締められました。去年はたしか「にこにこ」だったっけ? 今回も役者さんが勢ぞろい。去年はみんなでインチキな(笑)ダンスを披露してくれたところを変えてありました。グラウンドに盛った土にみんな一人づつ手にもったトルコキキョウを刺していくの。最後にイノッチとシューちゃんが刺して、終焉。
カーテンコールでは「チェゴ!(最高)」という韓国語を教わり、「韓国でスタンディングは当たり前」だという慣習の違いも教わり、観客全員でスタンディングして役者さんを見送りました。
で、ここからが楽しかった! ぱんたさんとぬーさん、そして客席のみなさんが幕がおりても拍手を止めませんでした。「なんか、立ち上がっちゃったから何となく拍手が止められないよね。このままさよならってできないよね」って話しながら、みんなで拍手をし続けていると、2回目のカーテンコールをしてくれたんですよ〜(T_T) しかもイノッチ&シューちゃんだけじゃなくて役者さん全員! イノッチはほとんど衣装を脱ぎかけていたらしく、なんかもぞもぞ身支度を整えながら挨拶をしてくれました。シューちゃんなんか「カツラ取っちゃいましたよ」と笑っていたし(韓国ではこんな姿ファンに見せないんだろうな〜...スーパーアイドルだし) 横ちょなんかも衣装をはだけたままはしゃいでたしね(笑)

なんか会場と役者さんが一つになってたな〜。楽しかったな〜。
帰りも星が輝いてたりして(天気予報は曇りのはずだったのに)
最後まで楽しい一日でした。やっぱり舞台を観るってのはいいね。

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