健ちゃんの卒業(笑)   icon26b.gif - 2,668Bytes


  
映画の卒業を見たことがないぬーだが、いろいろな方面でこの映画は批評されているから
なんとなく内容や、主題歌は知っている。
その卒業健ちゃんが舞台で演じるというから楽しみでもあり心配でもあった(笑)
長年V6を見てきたぬー&ぱんたさんにとって、健ちゃんはカミセンの中でも
一番甘えんぼで頼りないイメージがある。
だから4年前の舞台「2万7千光年の旅」は、心配しすぎて自分の身がもたないと思い
観に行けませんでした←オイオイ...。
でも、今回は何となく「健ちゃんの卒業」という勝手に付けたサブタイトルに惹かれ(^^;)
思わずグローブ座に足を運んでしまいました。
内容は、たぶん映画の卒業とは少し違ったようです。

ストーリー

ベンジャミン(健ちゃん)は、優秀な成績で大学を卒業した。
その卒業パーティーを両親が盛大に開いたが、ベンジャミンは
親が築き上げた地位と、敷かれたレールの上を歩くような心配のない将来に何か不満だった。
「パーティーには出ない」と家から抜け出そうとするベンジャミンの前に
ミセスロビンソン(秋吉久美子さん)が現れる。
彼女は、ベンジャミンの親の親友の奥さんで、アルコール中毒だった。
色っぽい仕草でベンジャミンを誘惑するミセスロビンソン
「いつでもいらっしゃい。あたしは本気だから」
その場は拒んだベンジャミンだったが、年上の女性の誘惑には勝てず
自分からミセスロビンソンを誘うようになり、2人は毎晩のように逢瀬を重ねるようになった。
そんな2人の関係を知らないベンジャミンの両親ミスターロビンソン(佐戸井けん太さん)は
ベンジャミンと、ロビンソンの娘エレーン(星野真里ちゃん)を付き合わせようとする。
それを知ったミセスロビンソンは激怒。
エレーンとデートしないと、両親からお小遣いがもらえなくなる」というベンジャミン
「エレーンとは、ゼッタイに逢わないで!」と念を押す。
ベンジャミンは、両親ミスターロビンソンのいう事を断れず、
最初は仕方なくエレーンをデートに誘う。
だが、次第にエレーンの純粋で可憐なところに惹かれ始めたベンジャミン
とうとうエレーンに恋心をいだき、エレーンを本気でデートに誘おうと
ロビンソン家にやってくる。
それを見てさらに激怒したミセスロビンソン
ベンジャミン、帰りなさい。あなたはエレーンにふさわしくない!
あなたがそれでもエレーンと付き合うというなら今までの全てをエレーンに言うわよ!」
若い娘に男を取られる激しいヤキモチと、娘をこんなサイテー男(自分でこんな男にしておいて酷いけれど)と
付きあわせたくないという母心で、ベンジャミンを追い返そうとするミセスロビンソン
その様子ただならぬ様子をみてエレーンは、なぜ母親がそれほどまでにベンジャミンを
追い返そうとするのかわからない。
ベンジャミンはエレーンに言った「君と付き合う前にボクは年上の結婚している女性と付き合っていた」
エレーンは、その相手が自分の母親だと知って絶望する。
そしてミセスロビンソンに「ひどいわ!」と激しい感情をぶつける。
その夜、母親と2人お酒を飲みながら、母親と父親の過去のことを聞き
母親がアル中になったきっかけが父にあることをなんとなく気付いた娘。
ミセスロビンソンは、夫が自分のことよりも出世や世間にばかり気を取られていて
昔のように自分のために歌を歌ってくれなくなったのが淋しかった。
その淋しさを紛らわせたくて若いベンジャミンに手をだしたのだ。
ただミセスロビンソンは、自分から手をだしたとは言わず、夫にも娘にも
「最初はムリヤリレイプされた」とウソをついた。
ミセスロビンソンは言う。「エレーン、誰と結婚してもいい。でもベンジャミンはダメよ」
エレーンは大学に帰って行った。

ベンジャミンは、エレーンのことが諦めきれずエレーンを追って家をでる。
両親にはエレーンと結婚する。彼女はボクを嫌っているけれど...。」と言い残して。
そしてエレーンに付きまとい「結婚しよう」と言い続ける(笑)ベンジャミン。
実は、エレーンベンジャミンが好きだ。でも過去の彼の大きな過ちと
自分の愛する父親を悲しませたくないというやさしい気持ちから
エレーンはベンジャミンに冷たく言う「わたしはカールと結婚する」
大学の先輩で先にエレーンにプロポーズしてくれたカールとの縁談を進める。
ベンジャミンは、両親に連れられ家に帰る。精神鑑定を受けるために。
「ボクがヘンだっていうのか!?」と、騒ぐベンジャミンに母親は
「あなたのためよ、ベンジャミン。」と、失望の目で息子をなだめた。
そしてエレーンとカールの結婚式当日
ベンジャミンエレーンをさらい、教会に閉じこもった。
エレーンは、「わたしはカールと結婚するの!」とベンジャミンを拒否。
父親と挙式をするために出て行く。
その姿にひざを落とすベンジャミン。それを見たミセスロビンソン
「あの娘は、昔から自分から何かが欲しいと願う事はなかったわ。
いつでも父親のいいなり。あのこの中身はからっぽよ」とベンジャミンに言う。
娘が父親のいいなりに生きていて、まるで生気がないと思っていたのだ。
それをブーケを取りに戻ったエレーンが聞いてしまう。
母親が自分を愛していないと感じていたエレーンは母親に
「じゃあ、お腹にいるとき殺しておけばよかったじゃない!
そしてママも自分の好きなように生きればよかったのに!」
と訴えた。
ミセスロビンソンは、ここで初めて自分の娘が愛しいと思った。
そしてベンジャミンと一緒に行けとエレーンに促す。
それを止めに入ったミスターロビンソンに、ミセスロビンソンは言う。
「いいじゃないの。どうせそのうち飽きるんだから」
皮肉たっぷりに祝福すると、夫を連れて教会を出ていった。
「エレーン、その男と一緒に行けばあなたは自由よ。」
母親が最後に娘に見せた愛情だった。

と、まあ大まかなストーリーはこんな感じ。
主人公のベンジャミンは、一言で表現するなら
「...ただのアホ...?」
なんたって、最初にウェットスーツ&シュノーケル姿でベッドに座ってたのよ(^^;)
それが父親が卒業記念にプレゼントした「スーツ」なんだって。
スーツ違いだと思うんですけれど....(-_-;)

ベンジャミンは、頭も良くて親の敷いたレールに乗れば
将来の心配はほとんど無くて中流家庭のお坊ちゃま、って印象。
でもその「心配の無い不安」に押しつぶされそうでどうしようもなくて
それでちょうど目の前に妖艶な年上の奥さまが現れちゃったから
そりゃあムラムラするかもしれない、と、少しは同感するのよね(笑)
でもそのあとが軽すぎ(^^;)
ミセスロビンソンに「ダンナさんにはどうやって言い訳して家を出てくるのか」とか
あんまり聞かれたくないだろうな〜〜..ってことを根掘り葉掘り聞くし(^^;)
おまけにバカ正直だから(笑)
「エレーンとデートするように言われた。でも大したことじゃないとか言うし
エレーン本人にも「キミを誘えって親に言われた」って告白しちゃうし
さらに自分がミセスロビンソンと逢瀬を重ねていたことも
「水に流してくれ!エレーン、キミを愛しているんだ、結婚してくれ〜〜!!」って大騒ぎ(笑)
そしていつも最後のセリフは「でもそれは過去のこと。大したことじゃあない!」
ってキッパリと言い切る(^^;)
これはベンジャミンが素直だとか潔いとかサッパリしているとかいう事なじゃいよね。
ただの「おバカ」だよ(-_-;)
まあ、最後はなんとかエレーンと結ばれたから良かったけど。
そのエレーンも、なんであのめちゃくちゃなベンジャミンを受け入れたのか
よくわからないし(^^;)
ベンジャミンとエレーンの2人の心が打ち解けるところもよくわからなかったかも。
映画の「卒業」とは全然違うんだろうな〜」(汗)

ただ随所にミセスロビンソンとベンジャミンの色っぽいシーンがあって
健ちゃん....いや、ベンジャミンは白いダボダボのデカパン上半身裸という
世にもおいしそうな...あ、いや(笑) バランスのとれたキレイな姿
惜しげもなくさらけだして下さいまして、ぬーはすっごく楽しかった(^^;)
そしてミセスロビンソンの秋吉さんは、最初にキャミソール→下着→全裸(!)
と順番に脱いでいったけれど、最後の全裸にはちょっとビックリ!
...ま、裸っぽい肉じゅばんを着てうまく照明で本物っぽく見えただけだと思うが。

で、健ちゃんの演技は「ボクは力いっぱいがんばってるじょ〜〜〜!!」って
心の声が聞こえてきそうなくらい本人は真剣な演技でした。
女性の下着姿にうろたえて壁づたいにジリジリ逃げる姿や
慌ててパンツ姿でズッコケる姿や、壁に寄りかかろうとしてズッコケる姿。
ぬーは「あ〜〜〜!!何てかわいいんだ〜〜(>▽<)」ってもだえてしまいそうだった。
なぜか「家を出る!」と一念発起したベンジャミンが家を出ようとしたら
両親がビックリして引き止めたけれど、その両親のセリフが
「で、いつ帰ってくるんだ!?」だって(笑)
さらに父親は、旅費まで持たせようとしていた。両親も楽天的らしい。
お金をポッケに入れてもらったベンジャミンは、ぱあぁ〜〜!と顔を輝かせて
「は(あ)りがと〜〜〜!!!」と鼻にかかった甘ったれ声をだした(^^;)
結局家出は8日間で終了。ベンジャミンは家に帰ってきたのでした。
そして旅の感想は「もう旅はイヤだ。2度と行くもんか」←アンタ...。
最初は「旅行」じゃなくて「家出」のつもりだったんでしょ〜が(^^;)
...両親も、自分の息子がそんなに大それた行動はしないと確信していたんだろうか(笑)

そしてベンジャミンというキャラは、とにかく頭はいいけれどまじめすぎて
目の前にぶらさがる女性に夢中になると後先が完全に見えなくなっちゃうんだな、これが。
だから最初はミセスロビンソンに夢中。(でも恋っていうよりマダムに飼いならされていた:笑)
そのあとエレーンが現れたら、今度はエレーンに恋心を抱いて
「好きだ〜〜〜!!愛してる〜〜〜!!」の一点張り(^^;)
人の意見なんか聞く耳もたないんだもん、あれじゃあ本当に「ヘンタイ」だよ(笑)
だから映画の卒業と違って、なんだかドタバタ喜劇みたいでした(笑)

健ちゃんは、めちゃくちゃかわいくて目の保養になったわ〜。
そしてここグローブ座になくてはならない強烈キャラクターが。
「センゴクプーのヌゥベンちゃん」こと武田義晴さん(大笑)
今回は、名前のあるキャラではなくて、あるときはホテルのフロント係り。
またあるときはあやしい精神鑑定をする宗教家(?)
そして最後には、エレーンの結婚式をとりしきる司祭と随所に大活躍でした。
武田さんが舞台に現れるだけで面白かった!いや〜〜、笑ったよ。
久しぶりに心から「楽しい」というより「面白い」って思った舞台でした。
こんな感想&レポだけれど、ぬーの個人的勝手な解釈だから許してください(笑)