MA主演の舞台「真夏の夜の夢」を観て来ました。
相方のぱんたさんがゲットしたお席はC列の左端で「前から3列目だね〜〜♪」って
喜んで会場に入ったらA列がなくて、B列から席が始まっていたため前から2番目だった(笑)
今回の舞台は、タイトルからわかるようにシェイクスピアが原作。
一体どんな舞台になるのかな?って思って観ていたら舞台が静かにスタート。
客席の一番後ろの扉から、白いシャツ&黒いズボン&黒髪の町田さんが登場。
深刻そうに通路を歩いて行って舞台に上がり、何かすっごく困っている様子。
それにしても、町田さん...髪の毛を役作りのために黒く染めたのか?
ここはある学校らしく、しかも今日は文化祭。
その文化祭の実行委員でもないのに町田さんが軽音楽部の小林先生にパシリにされている(^^;)
小林先生は、文化祭で自分の軽音楽部がトリをとるために
ダンス部の峯村先生の生徒を貸してくれるように頼んでいた。
でも峯村先生だって、自分の生徒を他の部に貸すことなんてイヤだった。
言い争いが終らずに平行線をたどる2人。
その様子をすみっこでじっと見つめる町田さん。
そのころ演劇部が「軽音楽部がボーカルの不在で演奏が出来そうもない」っていうことで
トリは演劇部が務めるぞ!!と練習に余念がない。
演劇部の演目は、お約束(?)の「ロミオとジュリエット」
主役のロミオに抜擢されたのがパナ。
パシリの町田さんも実は、演劇部。
部員は口々に「町田!あいつはどこにいるんだ?」とか「やる気があるのかな?本当に」とか
文句を言ってイライラしている。
さらに模擬店の係りのアッキーは、恋人の黒坂真美ちゃんが「タコヤキは焼けない!」と言いながら
最近仲のよい屋良っちとは「クレープ屋台」をやるとかで大慌て。
アッキーの悩みの元凶、屋良っち本人も加わり大騒ぎに。
文化祭開始の時間がせまってくるのに各団体とも全くまとまらない。
いつしか全員が一つの場所にごった返して収拾がつかなくなってしまった(^^;)
そこで小林先生が言った「みんな一緒にやればいいんじゃん!」
どうやら小林先生は、ダンス&バンド&演劇を全部混同させようと思ったらしい。
え〜〜!?みんな一緒に!?一体どうなってしまうのかな〜〜〜〜?
...と、思っていると舞台が暗転。
気づくと舞台セットの上には、妖精の格好をした町田さんが。
あれ!?これはもう文化祭の演目が始まったの?いつ打ち合わせしたんだよ(笑)
ここから舞台は、夢とも現実ともつかない不思議な森の中へ。
キャスト
森の妖精パック=町田さん
森の王様オーベロン=小林先生
森の女王ティターニア=峯村先生
アテネの貴族ディミトーリアス=アッキー
同じく貴族ライサンダー=屋良っち
ハーミア=黒坂真美
ヘレナ=生方和代
庶民で役者仲間のボトム=パナ
同じくクウィンス=みのすけ
アンナ=池谷のぶえ
フルーティー=小宮山実花
森の王様と女王が痴話ゲンカ。
王様は、女王の持つ小姓を譲って欲しかった。
でも女王は「あのこは大事なの。だからダメ」
怒った王様は、いたずら大好きな妖精パックに命じて
眠っている お妃のまぶたに惚れ薬を垂らして魔法をかけてしまう。
その魔法とは「目を覚まして最初に見たものに心底惚れる」というもの。
「みにくいものにでも恋焦がれて心を悩ますがいい。
そして恋の病にかかったどさくさにインドの小姓を譲ってもらうのだ」と王様はゴキゲン♪
ゴキゲンついでに王様は、パックにもう一つ言いつけをする。
「さっき森に貴族の人間が迷い込んだ。一人は男で一人は女。
ところがこの男がヒドイ奴で、言い寄る女に見向きもしない。
そこでだ、そのかわいそうな人間の女の夢をかなえてやろうではないか。
よいかパック。眠っているアテネの貴族の男にもこの魔法をかけるのだ。」
言われたとおりにするパック。だが王様の計画には誤算が。
貴族の男女は2組、つまり4人いた。
一組は、かけおちしてアテネを飛び出してきたライサンダーとハーミア。
もう一組は、逃げたハーミアの婚約者ディミトーリアスと
ハーミアの親友でディミトーリアスに心を寄せるヘレナ。
王様は、ディミトーリアスに魔法をかけろと命令したが
パックはライサンダーに魔法をかけてしまう。
そのころ同じ森の中では、アテネの職人たちが芝居の稽古をしていた。
彼等は、近く行われるシーシアス公爵の結婚式の余興で芝居を披露しようとしていたのだ。
その演目は「ピラマスとシスビー」
配役から大モメだったがようやく台本を片手に通し稽古....と思ったら!
なんとピラマス役のボトムの頭がロバの頭になってしまった。
驚き逃げ出す芝居仲間。ボトムは、何がなんだかわからず一人森の中に取り残された。
これは妖精パックのしわざ。彼は、王様のいいつけを忠実に実行すべく
ボトムに魔法をかけたのだ。
森のなかで途方に暮れ、眠りにつくボトム。
そこへ魔法をかけられた森の女王が眠りから覚めてフラフラとやってくる。
その目に映った者こそロバの頭を持つアテネの職人。女王は一気にラブラブモードに突入。
ボトムは、何が何だかわからないまま女王に導かれて森の奥深くへ誘われて行った。
一方、ライサンダーが目覚めると偶然にもヘレナがやってきた。
ライサンダーも一気にヘレナにアタック開始。
ヘレナは、自分の親友ハーミアと駆け落ちした男が自分に恋したなどとは当然信じられない。
「あたしをからかってるの!?」と怒りだすヘレナ。
ヘレナは、婚約者のいるディミトーリアスに密かに恋していた。
そのディミトーリアスが婚約者ハーミアと駆け落ちしたライサンダーを
追いかけてアテネを飛び出したのを知ってディミトーリアスのあとを追ってきた。
森の中で自分の気持ちをディミトーリアスにぶつけるヘレナ。
でもヘレナの気持ちは報われなかった。
そんな彼女にライサンダーが「ハーミアなんて今は全然好きじゃない!」などと言っても
自分をからかっているようにしか思えない。
怒るへレナの前に今度はディミトーリアスがやってくる。
彼は、ヘレナにそっけなくしていたことを森の中で反省し、
駆け落ちしたライサンダーとハーミアを許す気になっていた。
そしてヘレナに今までの仕打ちを詫びようとヘレナを探していたのだった。
突然2人の男から愛を告白されるヘレナ。唐突過ぎた展開にヘレナは再び怒り出す。
「2人とも、あたしをからかってるのね?失恋して傷ついているあたしを
それ以上笑いものにしようっての!?酷すぎるわよ!」
そこへハーミアも加わって4人は大喧嘩になる。
「ヘレナ!キミを愛している!ハーミアなんかディミトーリアスに返してやる」と
ライサンダーが言えば、
「ライサンダー!オマエは、ハーミアと駆け落ちしてきたんじゃないか!
彼女は、もうオマエに譲る。俺が本当に愛しているのはヘレナだったんだ!」
と、ディミトーリアスも譲らない。
ハーミアは、ライサンダーの突然の心変わりに動揺&激怒してヘレナに噛み付く。
「ヘレナ!アナタがライサンダーを1夜のうちに誘惑したのね!?なんてヒドイ人なの!?」
ヘレナも黙ってはいない。
「それはこっちのセリフよ!あんたは昔からそうなのよ。
昔からキレイでいつもあたしを見下しているのよ。今度の事だって
あんたが2人をけしかけて、3人であたしを笑いものにしようって事なんでしょう!?」
森の中に4人の怒声が響く。
その様子をそ〜〜っと覗く王様とパック(笑)
王様はパックに言う。「もう4人魔法を解いてやろう。妃のほうもな。
インドの少年が手に入ればいいのだ。」
そして4人のアテネの貴族を眠らせる。
4人が目覚めると、さっきまでの出来事がまるで夢のようだ。
ライサンダーの一目ぼれも消えていた。お互いの心を確かめ合うライサンダーとハーミア。
そしてディミトーリアスは、ヘレナに今までのことを詫びてハッピーエンド。
同じ頃、目覚めた女王は、自分がひざまくらしていた恋人がロバ男だったことに驚き悲鳴をあげた。
一方、モテモテの一夜を明かしたボトムは、またも何が何だかわからないまま
ロバの頭を人間の頭にもどしてもらい、迎えにきたアテネの芝居仲間とともに
アテネに帰って行った。
時は流れてアテネでは、シーシアス公爵の婚礼が行われていた。
そこには、幸せそうなライサンダーとハーミア、ディミトーリアスとヘレナの姿が。
妖精の王様、女王、パックも来ていた。だが、彼等の姿は人間には見えない。
職人たちが、森の中で一生懸命稽古した「ピラマスとシスビー」が上演された。
職人たちが演じる「世にも哀れな喜劇」に、みんな惜しみない拍手を送った....。
ここでアテネの森の夜の出来事は終り。
何時の間にか現実の世界に。場所は、文化祭に戻っていた。
そして妖精パックから「演劇部の町田」こと普通の学生に戻った町田が言った。
「ここでご覧になったのは夏の夜のうたた寝の夢の幻にすぎないと。
たわいもない話は根も葉もないつかの間の間の夢」
とりあえず、最初の学園の文化祭のセットの白い壁から
いきなりうっそうと茂った森のシェイクスピアの舞台にチェンジした時
「おお〜〜〜!!セットが凝ってる!」って感心した。
そしてMAの舞台は「青木さん家の奥さん」を観たから
今回もきっと面白いんだろうな〜...と思ってたら本当に面白かった。
オープニングで登場した町田さんは、一瞬「あれ!?役作りのために髪を黒く染めたの?」って
思ったが、後にヅラだったと判明(笑)
でも瞬時に地毛に戻ったり、黒いカツラをかぶったりの「頭の早替え」はすばらしかったわ。
そして小林顕作さんが登場すると客席からは、その小林さんの姿を見ただけで笑い声があがる。
顕作さんもネットでは表現しずらいシモネタを連発。しかも自分で気にいったらしくて何度もシモネタを披露。
その顕作さんの変化球を上手に受けてたつのが峯村先生。
女性の役者さんはときにどの主役や人気役者をも喰ってしまう存在感がある。
峯村リエさんもそんな役者の一人だと思う(笑)よく動くんだよこの人(大笑)
顕作さんがどんなアドリブ(例えばそこにはないのにドアをあけるジェスチャー)をやっても
移動する時は「そこにドアがある」という顕作さんのアドリブを忘れないの。
さらに顕作さんがセリフを噛むとその傷口を広げる広げる(笑)
その峯村さん自身は、森の女王のセリフ「おっけ〜」を「よっけ〜」と言い間違えたが
相手役のパナたちがうまくそのいい間違いを拾ってアドリブで笑いをとっていた。
パナは、今回の舞台ではそんなに特殊なキャラではなくて演劇部部員&アテネの職人でした。
去年の青木さん家の奥さんでは「村出身のターザン」という強烈キャラだったのよ。
パナはお顔が濃いからもっともっとハジけたキャラを期待してたので....ぬーは少し不完全燃焼(笑)
それでもロバの被り物をしたままバク転をしたパナには拍手☆
アッキーは、今回も激しい動きとインパクトのある演技で目立っていました。
なにがすごかったかって、ヘレナ役の生方さんがディミトーリアスを追いかけて
森の中で演じたドタバタ(笑)
客席の後ろからアッキーが出てきて、それを追いかけてきたヘレナ。
そのヘレナがアッキーの足にすがりついた。それも結構強力に(^^;)
アッキーが「放してくれ〜〜〜!」ってもがこうが、歩こうが、ヘレナは足から離れない。
アッキーは、大声でヘレナをどうにか振り切ろうとするんだけれどどうにもならなくて
困って疲れた挙句、アッキーのとった行動は......。
ヘレナを客席に振り落とそうとした(笑)←ひでぇ....ヘレナは女の子なのに(笑)
それでもしつこいへレナがとうとうディミトーリアスを押し倒してせまるシーンは
アッキーのファンが怒りそうなくらいにリアルな絡みでした(*^^*)
ライサンダーのやらっちは、アテネのヒラヒラ衣装がなんともかわいかった!
アッキーもヒラヒラのアテネの衣装なんだけれど、お顔が洋風なので違和感もなく自然。
そのまま表を歩いても誰もが「あ、それキミの私服?」って納得するくらいジャストフィット。
でもやらっちは、お顔が和風なのでイマイチ衣装に着られている感じが
「あ、キミのは仮装パーティーかい?」って感じでした(笑)
なんていうか、かわいいやらっちが王子様のコスプレして学芸会をやってるカンジ(笑)
あ!でも演技は上手なんだよ!!へんにカッコつけてる所は地かもしれないけれど(^^;)
そのやらっちは、アドリブやったとき「おまえ...走っている電車を止めた事があるか!?」って言った。
それを聞いたぱんたさん&ぬーは「電車...死にますがな...」と、そっとツッコんだのだった。
あっきーとは、顔を近づけすぎてキス寸前までいっちゃうし
お尻を天に突き出したままのカッコでうつぶせで寝ちゃうし、ほんとうにやらっちは可愛かった。
最後に妖精パック役の町田さん。ある意味この舞台の主役といっていいでしょう。
パックの衣装が緑色のタイツを履いてて、ちょっと「ピーターパン気味」でした(気味ってなんだよ、ギミって)
いたずら好きの妖精らしく、アクションも激しく陽気で元気でちょっとおバカ(^^;)
本番&アドリブに一番弱い(気がする)町田さんがあんなに生き生きと
舞台を走り回るのを観るのは、めずらしいと思います。
妖精の役なので、舞台の上であっきーとやらっちが喋っているすぐそばにいても
2人はパックに気づかない、という設定でした。
だから、ハーミアとヘレナが2人でモメている間にまるで「第3の女」みたいな
ふるまいで混ざってみたり大声をだしたり....。やりたい放題でした。
ストーリーとキャストの感想を書いて読み返したらなんだかつまらないレポになっちゃった。
あんなに楽しい舞台でも、ぬーが文字に起こすと
微妙なニュアンスやアドリブが平凡になってしまう。
細かいアドリブをモノにするためにもう一回舞台を観なくてはいけないな、
と思いました。