イノッチはいい役者 icon26b.gif - 2,668Bytes


 
イノッチの舞台「ハンブルボーイ」を観に行った。
イノッチの舞台は、東亜悲恋以来かな!?楽しみです〜。
しかも、座席が1階B列だった(ただし左寄りだけど)
ラッキー!座席が前のほうだとセリフと役者の動きの細部まで見えるからすっごくお得。

ストーリーは、翻訳モノです。

ケンブリッジ大学で宇宙物理学者のフェリックス=ハンブル(30歳!! えぇ〜〜〜〜!!!)は、
ジェームズが突然死。
その葬儀のために故郷のコッツウォルズへ帰ってきた。
ところが葬儀の時に父の死が受け止められないフェリックスは、教会から逃げ出してしまう。
フローラは、そんな息子の姿に呆れてイヤミを言いまくる。
フェリックスは、大学の研究のストレス、父の死、母の態度にショックを受けて
子供の頃にあった「どもり」が始まってしまう。
フローラは、息子にあまり関心がなかった。
というか、お互い愛情が無かったのかもしれない。

ジェームズは、自宅の庭でハチの研究をしていた。
母は、そんな父を嫌い、バス会社を経営するジョージと浮気をしていた。
そのことは、夫ジェームズ、そしてジョージの娘ロージーも知っていた。
ジェームズが死に、ハチを始末したフローラ
父の遺品全てを整理しようとするフローラの行動が理解できないフェリックス
フローラジョージと再婚しようとするのが認められない。
ジョージとフローラに対してその思いをぶつけるフェリックス
フェリックスの姿に、ジョージの娘ロージーは「2人の自由」だと事も無げに言う。
ロージーは、元フェリックスの恋人だった。
だが、フェリックスのほうがロージーを避けるようにして別れてしまっていた。
その後、フローラから「ロージーが子供を産んだ」と聞かされていた。
それは、フェリックスの子供だと言う。
ロージーから告白されたフェリックスは、さらに混乱する。
「あの壷は、なんだか重くて」と、フローラジェームズの遺骨を入れた砂糖入れを
フェリックスに渡すと、その壷のあまりに小さいのに驚くフェリックス
混乱するフェリックスの耳には必ずハチの羽音が聞こえてくるのだった。

父の葬儀の後、フローラジョージとの再婚を周囲に認めさせるために
ガーデンパーティーを開く。
出席者は、フローラジョージフェリックスロージー、そしてフローラの友人マーシー
和やかにパーティーを進めたいフローラの思惑とは別に5人の本音が爆発する。
フローラの暴言にマーシーは取り乱し、その場を離れる。
フェリックスが「マーシーに謝ったほうがいい。今すぐに。でないと明日、きっとイヤな気分になるよ」
と、フローラをとりなしてマーシーのところへ行かせる。
結局、ガーデンパーティーは失敗に終った。

フェリックスは、フローラに「これから大学に帰るよ」と告げると1通の手紙を手渡した。
その手紙は、学会から。ジェームズが発見した新種のマルハナバチが認定されたというのだ。
ジェームズは、ハチのアレルギーだった。そしてハチに刺されて死んだのだった。
新種のハチに「ハンブル ビー フローラトン=フローラのマルハナバチ」と名づけられていた。
夫の深い愛情に気づいたフローラは、自分の過ちを反省し
ジョージに「結婚は出来ない」と別れを告げた。

そこへ庭師のジムが現れる。ジムに乗り移ったジェームズ
フローラに最後のお別れに来たのだ。
花で一杯のハンブル家の庭は、全てジェームズの妻に対する愛情の証だった。
フェリックス
は、夫の死後初めて本当の悲しみと淋しさに打ちのめされる母親の姿をみて
今まで感じたことのない感情が芽生えた。2人は、やっとお互いを理解した。

と、まあこんな感じかな(笑)
というのも、舞台って抽象的な表現が多いし、セリフが難しかったのよ〜。
さらにイノッチが「頭が良くてちょっと変わってる」キャラだったから
いつもセリフがどもってて聞いててこっちもどもりがうつりそうだった(^^;)
フェリックスの年齢設定が30歳。変わりモンだから、いままで独身だったのね(笑)
でも、実は最初の年齢設定は35歳だったんだって。
初日に「35歳」って言ったら客席が「え〜〜〜〜!!!」と大騒ぎになったので
急遽「30歳」に変更したらしい(ネクジェネでイノッチがバクロしてた)
衣装もダサくて、ポロシャツに半ズボン。
正装もジェームズのスーツを着込んでサイズが全然合ってない。
いつも庭先で頭を抱えて「ああああああああ...ああああ...」とかつぶやいている。
髪の毛もバサバサ。どこから見てもアヤしい(笑)
イノッチが時々いろんなことに驚いて「えぇぇ〜〜〜@_@;!!」って
叫ぶんだけれど、その「えぇ〜〜〜!!」がおかしくって(>▽<)
そのシーンは、笑えた。

母親の夏木マリさんは、すっごい存在感だった。
出てきてセリフを一言言うだけで、説得力がある。
そしてヘアスタイルもビシッ☆とボブカット。乱れないんだから驚き。
最後の夫との別れのシーンでは、マジ泣きしてた。
ロージー役の大路恵美ちゃんは、テレビで観るよりず〜〜〜〜っとず〜〜〜っと美人!
スタイルもいいし、声も良く出ていて「あ〜、本物はかわいいな〜〜」と見とれてしまいました。
でもロージーの性格もサバサバしてるんだか、ねちっこいのか、よくわからなかった。
ただ、気が強そうだから、フェリックスみたいな人にはこういう女性が合うのかもな、とも思った。

かわいそうだったのは、ジョージマーシー
ジョージ
なんか、最後にこっぴどくフラれてキレてフェリックスを追い掛け回してた
そうだよね〜〜〜、本気で再婚しようと思ってた女性が一瞬で自分をフッったんだもの。
挙句の果てに、ハチに追いかけられてハンブル家から逃げていった
マーシーは、そんなジョージを好きだったんだけれど
秘めた思いをフローラにバクロされてかわいそうだった。
でも周囲がみんな知ってたジョージとフローラの関係に全然気づいてなかったのと
テーブルの上に置かれた例のジェームズの遺骨の入った壷から
「何か足りないわね」とスープの隠し味にしちゃったりしたのが大笑いだった

いや、もちろんその時点では、遺骨だとは気づいていない。
パーティーの最中にその衝撃の事実を知ったマーシー
みんなに振る舞ったスープを慌てて回収して逃げていくマーシーは、かわいかった。
マーシーのおかげで難しい舞台が和んでました。

最後になるんだけれど、庭師のジムは、そこかしこに登場してたけれど
まさか最後にジムそのものの姿のままジェームズになるとは思わなかったから

最後の展開は、ちょっとびっくり。
なんだか映画の「シックスセンス」みたいだった。

最後のカーテンコールでイノッチが夏木マリさんに促されて
投げキッスしてくれた。客席から「きゃ〜〜〜〜〜!!!」と悲鳴が。
帰りに相方のぱんたさんと舞台の内容についてあれこれ語りながら帰りました。
ああ...でも、舞台ってたま〜に難解なモノに当たるのよね。
今回の舞台は、ニノPの「シブヤから遠くはなれて」みたいにとっても難しかった。
多分もう一度観てもよくわからないかも。
後は、自分で解釈しろ。ってことですかね?