大ちゃん最高。
大ちゃんの舞台「幕末蛮風(バクマツバンプー)」を観に行った。
席は、1階席だったけれど、後ろに1列しかなかった(笑)
でもほぼ真ん中だったからよく観えた。
OPで大殺陣回りをした大ちゃん。
いつもながら、大ちゃんは舞台になると人が変わったように動きがシャープになる。
今回も動きが軽くて殺陣もカッコいい。
で、登場した第一声が
「お待たせしました!2年ぶりの「プー」シリーズだよっ!!」
そうなの。大ちゃんは以前「センゴクプー」っていう舞台をやったの。
今回は戦国時代じゃなくて幕末。
そして舞台のタイトルが舞台の天井から下がった布に音楽に合わせて映し出される。
さらに登場人物が布とか傘を持って登場すると、そこに出演者の名前の字幕が。
これは、ちょっとステキでした。
ストーリーは....ちょっと悲しかった。
幕末の時代。
幕府から密命を受けた新撰組は、勤皇派=幕府から天皇へ、政権を取り戻そうとする集団
を、次々と暗殺していた。
登場人物
局長 近藤勇(武田さん)、副長 土方歳三(平野さん)
一番隊体長 沖田総司(大ちゃん)、総長 山南敬助(工藤さん)
谷三十郎(田口さん)、坂本龍馬(京さん)
桂(森田彩華ちゃん)、涼(有森也実さん)
新撰組の本当の正体は「バンパイア」
生き血を吸いながら永遠に生き長らえる種族だった。
それまでは人里離れたところで生活していた彼等だったが
沖田の「皆で生きられる場所を探そう」という一言があって
この幕末の京都にやってきた。
そして幕府の命を受けて公に人を斬り、その生き血を頂いていた。
そこへ一人の女の子桂が駆け込んでくる。
桂は小刀を握り「沖田!出て来い!!恋人のカタキ!」と一方的に沖田を狙った。
だがそれが間違いとわかりガッカリする桂。
恋人だと思っていた「ニノミヤショウジュン」という男は、
幾人もの女性をたぶらかすサギ師だった。
「間違いとわかったらさっさと帰れ」と沖田が言ったが
桂は偶然生き血の溜まった大ガメを見てしまう。
新撰組の秘密を知ってしまったために桂は命を狙われる。
だが、そこへ坂本龍馬がやってきて、桂を救い出した。
坂本は、自分の隠れ家に桂を匿うが、なぜか沖田を自分の隠れ家に呼んだ。
坂本は「お前らとヒトが仲良く出来るということを世間に証明しろ」という。
沖田は桂を斬らないと坂本に約束させられて、奇妙な付き合いが始まった。
坂本の隠れ家には、バンパイアに関する書物がたくさんあった。
そのなかに妖刀「村正」があるのを発見し、妖刀と知らずに興味本位で手に取った桂。
すると桂に何者かが乗り移り、桂は隠れ家から消えた。
坂本と沖田はその事を知り、あわてて桂を探す。
妖刀の力に操られ、鬼の面をつけて新撰組を斬る桂。
近藤が腕を斬られ、倒れた。バンパイアは、一般的に死なない。
だが妖刀に斬られたキズはふさがらなかった。
沖田が桂の腕から村正を叩き落すと、桂は正気に戻った。
仮面を着けていたため、他の新撰組には桂とはばれなかった。
とりあえずアジトに近藤を連れ帰るが、キズは治らない。
そこへ坂本が女医の涼を連れて来る。
坂本が言うには、涼はバンパイアに理解があり、
新鮮な生き血を提供してくれるという。
涼の看病のおかげで、近藤のキズは良くなった。
そして新撰組と涼、桂、坂本龍馬は少しずつ和解していった。
だが、そのころ京の町では辻斬りが若い女性を斬っていた。
妖刀村正の行方は知れず、坂本は新撰組の誰かが辻斬りをしているのではないかと疑う。
新撰組の中では、辻斬りの件や人間との関わりをめぐって対立を繰り返していた。
土方は、独断で新撰組の中に厳しい戒律を作る。
隠し事はダメ。ヒトと関わるのはダメ。黙ってアジトを出るのもダメ。等....。
涼は、ヒトだが秘密をしっているし、近藤の命の恩人でもあったため
殺されはしなかったが「このアジトから出る事を禁じる」という命令を受けてしまう。
密かに涼に思いを寄せる山南は、涼を気遣う。
涼はそんな山南に「バンパイアの生き血を飲むと、そのヒトも不老不死になるって本当?」と聞く。
「それは無いと思う」と答えた山南に残念そうな涼だった。
坂本の隠れ家に沖田がやってきた。桂に「もうここには来れない」と告げ、立ち去る沖田。
「あんたもアタシを捨てるの!?」
天涯孤独で他人に裏切られ続けてきた桂は、密かに沖田に心を寄せていた。
悲しみにくれる桂の前に鬼面を着けた辻斬りが現れる。
そして桂にムリヤリ赤い液体を飲ませた。
辻斬りの正体は、涼にそそのかされて村正を手にした新撰組の谷三十郎だった。
実は、近藤の看病の初日、錯乱した近藤を抑えるために一時騒然となった。
そのスキに涼が村正を隠したのだった。
妖刀村正の妖気に取り付かれた涼は、実は幕府から新撰組を見張るように仕向けられた公儀隠密だった。
ところが新撰組がバンパイアだと知ると
彼等の不老不死が欲しくなり、谷を使って若い女性の生き血を集めた。
そして最後に近藤達から「医学の研究」と偽って
もらったバンパイアの生き血を「バンパイアの血を飲むと不老不死になる」
というウワサを試すため、桂に飲ませたのだ。
だが山南の言ったとおり、バンパイアの生き血はヒトには合わなかったようだ。
涼の放った幕府の追っ手が新撰組に斬りかかった。
追っ手の刀には聖水がかけてあり、村正と同じような効果を示した。
近藤、山南、土方が次々に倒れた。
最後にそれを見て笑っていた谷も切り殺された。
人一倍生き血を飲みたがっていた谷は「他の奴等を殺せばその分オマエに血をあげる」と
涼に利用されたのだ。
血が飲みたかった谷は、素直に涼に従い、村正を手に辻斬りを繰り返していたのだった。
全てを知って激怒した沖田は、たった一人で涼達に挑んだ。
次々に追っ手をなぎ払う沖田。
だが涼の振りかざした村正が沖田に襲い掛かったとき
飛び出してきた桂が沖田をかばった。
「桂!?」
「バンパイアの血のウワサ...本当だったみたい。
でも間が悪いよね、不老不死になってすぐ村正に斬られるなんて......」
沖田の腕の中で桂は目を閉じた。
「結局誰も救えなかった....」怒りに震える沖田。
涼から村正を奪うとその刀に念を込めた。
すると死んだはずの新撰組が沖田を守るように立ちはだかった。
「我等は、沖田の心の中にいる」
涼に一撃を加えると涼は悲鳴と共に消えた。
それからしばらくして、沖田は坂本に合った。
そこで新たな事実を知る。
坂本もまた、バンパイアだったのだ。
坂本は、ヒトの世を渡り歩きながらヒトといつか共存できる事を夢にみていた。
だが、実は沖田は生身の人間だったのだ。
25年前、森の中で母親に殺されそうになっていたところを
土方が拾って育ててきたのだ。
沖田は土方に憧れて土方少しでも近づこうとしていた。
だが生身の人間である沖田がいつまでもバンパイアの中で生きていけるはずがなかった。
お互いのことが少しだけ分かり、心のわだかまりがなくなるところだったが
涼が現れる「あんよくもあたしの顔をこんなふうにしてくれたわね」
怒りの形相で襲い掛かる涼に斬られて消えていく坂本。
だがその表情は微笑んでいた。
「最後は一人じゃなさそうだ」
坂本も消えた後、涼を斬った沖田。
本当にひとりぼっちになってしまった沖田だが
桂が最後に言ったコトバを思い出していた。
「わたしの分も生きて」
前シリーズのセンゴクプーは、主人公の風助が喉を切られて
声を失ったけど、仲間は失わなかった。
今回は、沖田総司以外の仲間が全てこの世から消えてしまって
なんか救われなかったな〜。
でも新撰組っても元々みんな死んじゃうんだから仕方ないか。
それに皆は不老不死だけど沖田だけ生身の人間。
年齢も谷さん達には「225歳」って偽ってるけれど
確実にいつかは別れなくちゃいけない。永遠に生きられないものね。
最初に勤皇派を斬ってアジトで祝杯をあげてるとき
沖田だけ人間だから生き血のグラスを片手にお酒を飲む。
森の中で捨てられていた沖田を拾った近藤さんと土方さんだけがその秘密を知ってて
最近メンバーに入った山南さんと谷さんは、その事を知らない。
遊郭で遊んでいる沖田が急に咳き込んで血を吐く場面があったんだけれど
それは肺結核ではなくて、ただ生き血を飲んで気持ち悪くなって吐いてただけ(笑)
そういえば、客席に向かって吐いてたな(笑)
共演者は、ぱんたさん&ぬーが大好きな武田さんや京さんと、ツワモノぞろいで
最初から何かを期待してしまった(笑)
桂の付き合っていた男の名前は「ニノミヤショウジュン」
カンのいいファンならばそれが大ちゃん以外の嵐のメンバーの名前だと気づいたはず。
でもアホなぬーは全然気づかなかった(^^;)
さらに近藤さん&山南さんが「にのみやしょうじゅん!?えっ!じゃあアイバちゃんは!?」と
アイバちゃんの名前をゴリ押し(笑)客席は大笑いでした。
それから坂本龍馬役の京さんは、以前長野君のフォーティンブラスに出てた役者さん。
そのときはキザな高飛車な役立ったけど
今回は良かったわ〜〜。
気絶させた桂を肩に抱えて退場する際、わざとらしくいやらしく桂ちゃんのオシリを撫で回してた(笑)
一人芝居のシーンでは「神様、どうか今日もシモネタを言いませんようにっ!」と神頼み。
そんなハイテンションの京さんに大ちゃんが「....オマエ、このシーン大好きじゃろう」とツッコンでた。
逃げた桂を追って新撰組が探し回っているときに
客席の後ろから現れた武田(近藤)さん。
「ごめんね!大野君じゃなくて(怒)」と軽く笑いをとり
「今日は、近藤勇の開運生写真を3名様にプレゼント!」と懐から写真を取り出して
客席に分け与えていた。いいな〜〜〜!!通路が違ったからもらえなかったんだよ〜〜〜(泣)
新撰組の局長ということで、今回は笑いもとりながらも堂々とした役だった。
男らしい武田さんは、あんまり見たことが無くてちょっと意外(^^;)
谷さんがちょっとスベった時などは「もういい!!明日は俺がやる!」と
スベったことを逆に自分のネタにしてた。
森田彩華ちゃんは、ドラマでは時々見てたけれど
声が大きくていいんじゃないでしょうか。
着物で立ち回りやセリフは慣れないと大変だと思います。
お若いからまだセリフが不安な感じもしましたが、頑張ってました。
孤独な暮らしをしてて、彼氏にも裏切られて
沖田とやっと通じ合えたと思ったらムリヤリバンパイアにされちゃって
その直後に斬り殺されて...。
これだけ観てると桂の一生って一体何だったのかな?
と思う。同じ女性としては(_
_;)
涼役の有森さんは、やっぱりキャリアがあるというか、貫禄でした。
最近はドラマでもちょっと悲しい犯罪者とかが多くて
あんまり良いイネージが無かったんだけれど(失礼☆)
今回の舞台もやっぱり最後には悪役でしたね(笑)
有森さんて華奢だな〜〜、細いし色白だし声も艶っぽいし
ぬーみたいな凡人にはありえない魅力を持ってらっしゃいます。
顔をキズつけられて髪を振り乱した涼が舞台の一番後ろから
ゆら〜〜〜...と出てきたときは、そのあまりのすさまじい姿にビックリ。
永遠の美しさと命を求めていた女性だったから
恨みも深かったんだろうね。
大ちゃんのフットワークの軽さにはいつも感動を覚えます。
本当になんであんなに動けるのか不思議。
ヒトを切りまくる新撰組の力強い沖田と
バンパイアではないことに悩む沖田をきれいに演じ分けて表現してたと思う。
偉そうな言い方だけど、実際に観てて何度も涙が出そうになった。
それから、多分松ジュンが観に来てた。
開演直前にぬー達の列のナナメ後ろのブロックに帽子を目深に被った男の子が座った。
その風貌から、顔は見えなかったけれどたぶん松ジュン。
ぱんたさんが「いいのか!?土曜の昼間の公演観に来てて」と
松ジュンのスケジュールを心配してしてた(笑)
アンコールの時にはもういなくなったけれどね。
アンコールの最後には、武田さんが
「みんな!今日は2回公演だから(片付けがあるから)早く帰って!」→大笑☆
役者に追い出されたのは初めて。でも武田さんだからいいのだ。
だって彼はグローブ座の主だから(どんなシメだよ、このレポ)