魚屋健ちゃん
健ちゃんの「殺人者」
ぬーは去年健ちゃんが主演した「親指さがし」のイメージが強くて
健ちゃんがまたなんとなく殺人を犯して追い詰められるのかな、とか思ってた(笑)
でも全然違って(あたりまえだ)健ちゃんは犯人じゃなかった。
て、いうか舞台を見終わっても誰が本当に殺人を犯したのか判別が難しかった。
登場人物
主人公 勝=健ちゃん
妹 真理=MEGUMI
隣家の奥さん 加藤さん=石田ひかり
勝の母 大谷直子
ピアノの先生 みのすけ
先生の妻 松本紀保
刑事 野中隆光、日比大介
千葉県郊外の静かな住宅街。
そこで鮮魚店を営む一家。
鮮魚店の次男勝は、家業を手伝いながら平凡な日常を過ごしていた。
長男は9年前から音信不通。
勝の妹の真理は、3ヶ月前のある事件がきっかけで半身が不自由になっていた。
その事件とは、勝の隣家の子供が何者かに殺され、家の裏手の雑木林で発見されたこと。
真理はどうやらその犯人らしき人を見て、その後体調がおかしくなっていた。
刑事達は、第一発見者の真理を犯人と疑い、執拗に家に押しかけてきた。
勝は、妹の身を案じて刑事たちを追い返すのだった。
そこへ音信不通だった兄が戻ってくる。
帰宅の理由は借金だった。
勝の母と真理のピアノ教師の不倫、その不倫に気づいているピアノ教師の妻。
さまざまな人間が出入りする中で
平凡な生活が次第に恐ろしい一日に変わっていく。
勝の妹真理は、3ヶ月前のあの日雑木林で1人の男に遭った。
そのとき男の言った(かもしれない)一言がきっかけで
左半身がうまく動かせなくなっていた。
そしてその状況から抜け出すために緑色のドアが必要だと真理が言うので
勝は店の仕事の合間を縫ってドアにペンキを塗り続けていた。
真理にピアノを教えていた教師が帰った後に
突然教師の妻が勝の家を訪ねてくるようになった。
どこか行動が怪しくてやけにテンションが高かった。
それは自分の夫が勝の母親とよからぬ関係になっていることに気づいていたから。
教師の妻は、勝の母親が飼っていたオウムを殺して言った。
「あなたの大事にしているものを奪ってやった」
そのあたりから勝の周りの人間関係がおかしくなってきた。
勝は子供が亡くなった隣家の主婦に惹かれていた。
そして偶然隣家の奥さんと2人きりになったとき
思わず「俺は加藤さん(隣家)が好きです」と告白してしまう。
勝は、奥さんが今のご主人とあまりうまくいっていないのではないかと思っていた。
そして事件以来、奥さんがさらに不幸になったのではないかと思った。
「明日2人でどこかに行きましょう」
駆け落ちを持ちかけた勝に奥さんは「じゃあ明日」と了解した。
ところがそのあと勝の妹真理を追いかけていた2人の刑事がやってきて
隣家の奥さんを問い詰めた。
すると奥さんはゆっくりと事件当日のことを話し始めた。
事件のあった当日の夜中、カブトムシを捕るために
一人で雑木林に向ったらしい。
そして次の日変わり果てた姿で発見されたのだった。
事情聴取のために刑事が任意同行を求めると
奥さんは「ちょっと待っててください」と
一度家の中に引っ込んだ。
ところがしばらくたっても奥さんは家から出てこなかった。
刑事が家の中に入って行き、舞台は幕を閉じた。
物語は最後までいっても真相がよくわかりませんでした。
「殺人者」というタイトルのとおり、登場人物の誰かが加害者になるのかと思ったけれど
雑木林で発見された子供は誰かに殺されたのか、それとも不慮の事故だったのか
ハッキリしなくて(^^;)
健ちゃん演じる勝の家と隣の加藤さんの家は、住宅地の雑木林の歩道の下の坂道を下った
場所にあって、事件の話になるとその歩道の上から
仮面をつけたナゾの男がじっと健ちゃん達を見下ろしているの。
それも気づくといつの間にか現れているから
舞台を見ているぬーも一瞬ドキっとしました。
だからその仮面の男が子供を殺して、真理に見つかったのか
それとも仮面の男は、舞台の出演者の心理的な表現で実在しないのか
そのあたりがハッキリしないし
舞台の後半では、石田ひかりさんが演じる隣家の奥さんが
何となく怪しくなってきて「もしかして奥さんが子供を・・・?」って感じになって
最後は警察が家に踏み込んでそのまま舞台が終わってしまいました。
家の中で奥さんがどうにかなってしまったんでしょうか?
それから他の登場人物もなんとなく怪しい人たちばかりでした(^^;)
とくに真理のピアノの教師の奥さん役の松本紀保さんの怪演には拍手を送りたい(笑)
ダンナの浮気を感じてたびたび勝の家に乗り込み
最後は勝の家のオウムを殺してそれを紙袋に入れて持ち歩いてたり
ものすごい勢いで笑ったり絶叫したり
殺人者よりもこの奥さんの方が怖かった(^^;)
でも最後は、浮気してたピアノ教師と一緒にこの町を引っ越して行きました。
この夫婦、これから大丈夫かな。
肝心の我らが健ちゃんですが(笑)
今回の舞台が関東近郊の鮮魚店ということでエプロン姿で
特に方言もなく健ちゃんはただただ黙々とお店の仕事をこなしていました。
本当は捨ててはいけない業務用のゴミを内緒で捨てに行ったり
決して余裕のある生活ではないんだな、ってわかりました。
一生懸命仕事をしてる健ちゃんを観てたら切なくなりました(T_T)
フラフラしているお兄さんの変わりに店を守って
刑事から疑われている妹を守って
最後は、病んでいる隣家の奥さんを守ろうとして・・・・。
色々な人を守ってたけれど結局3ヶ月前の子供の事件の真相はハッキリしなくて
犯人もダレだかわからないし、道の上の仮面の男もなんだかわからないし
妹の体も治らないし、隣の奥さんも最後はどうなったかわからないし
わからないことだらけで 勝だけ何も救われない感じでした。
ぶっちゃけ何で健ちゃんがこの舞台の主役だったのかがよくわからない(笑)
ま、かわいかったからいいか(^^;)